このサイトでは、収集したポストカードを元に管理人が旅の思い出や日常について語っています。今回は、6月に東京ディズニーランドに行ってきた話及び遊園地に関する考察。
40周年の時に買ったランド&シーのポストカード。どことなくレトロ風味
先日、約一年ぶりに東京ディズニーランドに行ってきた。このブログでは最近ディズニーとスヌーピーの話ばっかりしてるので、オタク気質な中年男性だと思われているかもしれないが、自分は別にオタクではなく、ディズニーランドにも年一回くらいしか行ってない(シーは別カウントなので結局年2回行ってるが…)。
その日は珍しい事に快晴で、平日なのに土曜日並みに混雑していた。いつものようにパレード待ちをしたり(妻がパレード派なので)、カリブの海賊に乗ったりイーストサイドカフェで食事したりしながら、またしてもディズニーランドと他の遊園地との違いについて考えていた。このトピックは学生時代から度々考えているが、「圧倒的な世界観の作り込みによる空気感の醸成」という回答で一応の結論は出ている。それを否定するわけではないが、今回は別の角度からの検討を思いついた。それは、「ディズニーパークは基本的に過去を舞台としている」という点だ。
東京ディズニーランドを例にすると、ワールドバザールは19世紀末〜20世紀初頭、アドベンチャーランドは海賊時代や古代遺跡や恐竜時代、ウエスタンランドは西部開拓時代、ファンタジーランドやクリッターカントリーは創作だが御伽話がベース、トゥーンタウンも創作といった具合で、一箇所の例外を除いて全て過去の世界、または創作世界がベースとなっている。ちなみに東京ディズニーシーや、アメリカの元祖ディズニーランド等でも基本的に同じような構成である。
さて、過去を舞台とするメリットは何かというと、「古びることがない」所だ。例えば現代の街並みを忠実に再現したとしても、数十年経てば古臭く見えるだろう。しかし過去の世界は元々古いので、それ以上古くなりようがない。子供向けの玩具や作品で恐竜モチーフが多用されるのは古すぎるために時代遅れにならないから、というのをどこかで読んだ事があるが、それと同じ現象が起こっているわけだ。
そして、真逆の現象が起こるのが「未来の世界」である。現実世界はどんどん発展しているので、過去の未来予想図は少し経つと一気に陳腐化してしまう。先の話で出たディズニーランド内の唯一の例外である「トゥモローランド」の改装頻度が他エリアに比べて非常に多いのは、常に最新の未来を作り続けなければいけないからだろう。維持費で見ると突出しているエリアだと思う。
そして、遊園地というのは一般的に未来の世界又は創作の世界をモチーフにしている事が多いので、時が経つにつれて古臭くなっていきやすいのではないか(創作世界も未来世界程ではないが、時代遅れになりやすいリスクはある)。解決策は常にアップデートし続ける事だが、それができるほど予算に余裕が無い所の方が多いだろう。
このような観点で見ると、ディズニーランドではトゥモローランド(とファンタジーランド)以外のアップデートは非常に少ない事に気付く。一例を挙げると、元祖ディズニーランドのカリブの海賊はオープンから40年近くリニューアルが行われなかった。その分の予算をショーやパレードに回すことができると考えれば、うまい仕組みだと言える。意図的なのかは知らないが。
というわけで、ディズニーパークが過去をテーマにしている事が、結果的に他の遊園地との差別化に繋がっているのではないかという考察でした。
丁度ドナルドイベントをやっていたので撮った写真。グッズはほぼ売り切れていた
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